2012年1月15日
冨山和彦著
「挫折力
一流になれる50の思考・行動術」(PHPビジネス新書)
リーマンショックで、挫折を味わい、ふと手に取った本である。
「人をもっとも成長させるのは『挫折』である」
そんな言葉に魅かれ、読んでみた。
〈今の日本が閉塞し、停滞してしまっているということは、誰もが多かれ少なかれ感じていることだろう。このような日本の社会や会社を変えていくのは、これまでの優等生型リーダーではない。もちろん、そこに智略が備わっていることも必要だが、むしろ根性が据わり、打たれ強く、腹をくくることのできる人間だ。
そんな人間になるには、どうすればいいか。失敗を恐れず、挫折を経験してみればいい。その経験が「挫折力」となり、壁をぶち破る力となる。
「挫折する」ということは裏を返せば、「挑戦する」ということである。〉
つまり、挫折とは、自分の能力以上のことに挑戦した(成長しようとした)証拠である。リーマンショックのような外的トラブルに見舞われるのも、挫折だが、そういう場合の対処方法は…?
忙しければ、悩まない。そう、悩まず、忙しく働くことだ。
「悩んでいる暇があったら、とにかく働け」
どんなに不本意な仕事であっても、そこに出会いもあれば、発見もある。「真実」が見えることもあるということ。
「チャンスは、でこぼこ人生、挫折のドラマを持っている人のところにやってくる」
「人間は失敗からしか学べない生きもの。だから優等生人生は、不機嫌な人生、役に立たないリーダーへの道を約束している」
「簡単に意気投合してくる人間を信じるな!」など。
いろいろと示唆に富んでいる。
作者は、1960年生まれ。東京大学法学部卒、スタンフォード大学経営学修士。経営共創基盤代表取締役CEO。経営者やビジネスパーソンから絶大な支持を得ている。確かに説得力のある内容だった。
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