2016年2月3日
中甚兵衛という人物をご存じだろうか。水戸黄門と同じ時代の人ですが、今の東大阪市に住み、大和川の流れの向きを変える「つけかえ」という大きな事業に取り組んだ人です。大和川の歴史を紐解くと、必ず出てきます。
「東大阪には郷土銘菓がなかった。ラグビー関係はいろいろあるんやけど、地元で何かあったらいいなと、うちのおやじが中甚兵衛に注目して商品を考案したんです」と、花園創菓庵「松一本店」二代目店主の藤本英人さん。その郷土銘菓『河内甚兵衛』は、厳選した北海道産大納言小倉あんに、卵をたっぷり使った薄皮で包み、格調高く焼き上げたもの。昭和61年から販売中で、中家十代目の許可も得ているという。
「使っている大納言小豆は、普通のものより粒が大きく、薄皮には隠し味の白みそが入ってます。すべてこだわりです」(藤本さん)と言い、一個140円。味わってみると、わりと甘く、小豆の粒々の歯ごたえもしっかりとある。実に美味しい。
「最近は甘さを抑えた饅頭が多いですが、これは甘さはしっかりつけている。甘くないのは和菓子ではないと思ってますので」とか。ラグビーにちなんだ銘菓『トライくん』も、一個140円。限定販売の季節菓子が他に15、16種類ほどもある。
- 店名/花園創菓庵「松一本店」
- 住所/大阪府東大阪市吉田1-5-10
- 電話/072-961-1280
- 営業/8:30~18:00