御菓子司「亀屋茂廣(かめやしげひろ)」

2016年2月3日

kameya02皆さんは「懐中志る古」をご存じでしょうか?
そう、おしるこなんだけど、ちょっと変わったもので、食べ方も市販品とはまったく違う。販売しているのは、「亀屋茂廣」です。

昭和11年、名古屋の名店「亀末廣」の暖簾分けによって独立、大阪で創業したのが「亀屋茂廣」です。25回全国菓子大博覧会で全菓博栄誉大賞を受賞した『おとずれ』(干菓子)や、草もちなど、各種の和菓子を一つ一つ手作りで生産している。

中でも、他店に類のない製法で人気なのが、『懐中志る古』(8個入り3000円ほか)。大阪産名品に認定された銘菓です。阿倍王子神社近くにあった茶屋の商品を受け継ぎ、アレンジしたもので、「熊野古道にあった茶屋ですが、熊野詣に行く旅人が、その茶屋でホタテの貝殻に汁粉の粉を入れてもらって、旅のお供にしたといわれています」と、三代目店主の中島正揮さん。そういう古い歴史があり、しるこは、古きを志すといういわれがあり、志る古が正式とか。

原材料は、砂糖、小豆、でんぷん、餅粉、食塩。見た目は最中だが、食べ方はまったく異なる。餅粉100%のホタテ貝の形の皮に、熱湯(120~150cc)を注ぐと、なんと、1分で餅に変わる。まさに画期的な発明で、実に不思議。北海道十勝産の小豆をわざわざこし餡にして乾燥させている。香ばしい風味の皮とあんこの汁が絶妙で、甘さもしつこくなく、美味しい。

こんなしるこが大阪にあったなんて…。一度味わってみてはいかがだろう。

  • 店名/御菓子司「亀屋茂廣」
  • 住所/大阪市阿倍野区王子町2-11-12
  • 電話/06-6623-1031
  • 営業/10:00~20:00
亀屋茂廣

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