松井博著 「僕がアップルで学んだこと」(アスキー新書)

2012年7月12日

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松井博著

「僕がアップルで学んだこと」(アスキー新書)

2012年4月10日 初版発行

著者の松井博さんは、地元の高校を卒業し、渡米。オハイオ・ウエズリアン大学卒業。アップルジャパン株式会社を経て、2002年に米国アップル本社の開発本部に移籍。iPodやマッキントッシュなどのハードウエア製品の品質保証部のシニアマネージャーとして勤務。2009年に同社を退職している。現在は保育園を経営している。著者のプロフィールでは、そうなっています。

 

そんな著者のアップルで学んだことが、いろいろと書かれている。環境を整えれば、人が変わる。組織が変わる――そういう内容の本だ。

というのも、著者はアップルのどん底時代と黄金時代の両方を内側から体験している。

だから、言っていることは極めてわかりやすい。

 

「7年間管理職として働いていました。私がアップルで学んだいちばん大切なことは、『環境を変えれば人も変わる』という事実です」(本文より)

 

環境を変えるとは、つまり職場の環境を変えるということ。「整理整頓」やら、「やることとやらないことを明確にすること」やら、「会社の方針を社員に浸透させること」やら、いろんな話が出てきます。

 

また、こうも言っています。

 

「アップルは『団体責任』のような責任の問い方をせず、個人個人の社員に責任を帰しています。この個人個人の責任を追及するやり方が、それぞれの社員の力を発揮させるうえで非常に重要な役割を果たしています」

 

第3章の「最良の職場を創る」では、〈準備、実行、後始末〉が、重要だと説いています。多くの人は「実行」にフォーカスしがちだけれども、そうではなく、準備も大事で、実行のあとは、後始末も大事ということです。

 

たとえば、食事。準備して、料理を食べ、さらに後片付け。これと同じで、「準備、実行、後始末」のサイクルは、単調な毎日にリズムを付けていく強力な引きとなる。そういうふうに著者は言っています。

 

「会社はあなたを育ててくれない」とか、「要らなくなった人には辞めてもらう」とか、他にも様々は話が出てきます。

 

経営者向きの本ですが、サラリーマンにも役立ちます。

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