高麗餅/「菊寿堂」(きくじゅどう)

2016年2月3日

kikujyudo02「菊寿堂」の名物は、“高麗餅”(5個700円)です。求肥(餅)をたっぷりのあんで包んだ生和菓子。テレビや雑誌にも多々紹介されている老舗店で、創業は江戸時代、天保年間(1830年)だそうです。

「実際は1600年代の創業らしいんですけど、昭和20年の空襲で店が焼けたため、その間の資料がないんです」と、17代目店主の久保昌也さん。高麗餅は粒あん、白あん、こしあん、抹茶、胡麻の5種類があって、色も鮮やか。甘さは控えめ。少量の求肥も柔らかく、あんと完全に一体化し、難なく5個を食べきれる。

「小豆をつぶすのだけは機械で、あとはすべて手作り。昔からのやり方を貫き、1人でやってます」と言い、大量生産ができず、1日、箱数(5個入り)にして200~300が限界だとか。だから昼過ぎに売り切れてしまうことも…。

「暖簾というのは、100年ぐらいかかってできるものですよってね。外に出てはじめて大切さが見えてきますねん」。そう話す久保さんも大学を出た後、家業を継がずに外に出ていたそうで、「こうやって取材に来ていただけるのも、暖簾あってこそです」。お持ち帰りOKですが、店内(12席)で出来立てを食すのがベストだろう。季節を通して100種類以上の和菓子を販売している。 

  • 店名/和菓子「菊寿堂」
  • 住所/大阪市中央区高麗橋2-3-1
  • 電話/06-6231-3814
  • 営業/11:00~17:00
菊壽堂

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